硝子金魚鉢【錫繕い】






















硝子の金魚鉢です。
明治から大正頃の物と思います。

当時の金魚鉢にもさまざまありますがこちらは少し浅く珍しいタイプ。
水盤との見方もありますが水盤にしては深いので金魚鉢と判断しました。
口縁部は赤青緑などの色付ガラスが多い中、乳白硝子でコーティングしているのもなかなか見かけません。

珍しいのはさておき、このもっちりとした柔らかな表情。
貝殻型の三ッ脚が可愛らしくも品があり、これは当時の硝子鉢などには時折見られる装飾です。
撮影していて気付いたのですが、クルンとひねって引っ付けただけかと思いきや横から見ると波打っているように見える造り。
これを意図していたのかは定かでは無いのですが、脚という見えない所まで拘って造っているのにも感心してしまいました。

金魚鉢としてはもちろん水盤にもお使い頂けます。
少しの深さはありますが、最近ではお盆のような用途として茶道具などにみたてても面白そう。
テーブルで果物を盛っても良さそうですね。
色々と使い方を考えて愉しんで頂ければ幸いです。


※写真のような見込みの亀裂を本漆・本錫を用いて繕っております。
こちらは製造時の物で貫通していませんでしたが景色として繕いました。
使い込む事でさらに鈍い銀色に育ちます。
強く擦ると錫が剥げてしまいますので、メラミンスポンジやたわしなどのご使用はお控えください。
古い時代の物ですので神経質な方はご購入をお控えください。


size
直径:約30.5cm
高さ:約8.8cm

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