小型の棗です。
江戸時代の物と思います。
蓋の亀裂を継ぎ師に修繕して頂いたお品で、元々漆器ですので金継ぎと呼べば良いのかわかりませんが実験的に施した物です。
いつもは磨いて光沢を出すのですが本体の漆が剥げてしまうので磨かず粉状の質感が残り、鈍い銀線が絶妙にマッチしむしろ渋くてかっこいい。
ごくごくシンプルでありふれた棗でしたが、欠点を個性に昇華する事により魅力を引き出せたかなと満足の仕上がりです。
とろっとした古い漆の質感と内側の落ち着いた朱の発色も静かに美しいと感じます。
内部の漆剥がれも少なく棗として問題なくご使用頂けます。
今後も継ぎの可能性を探りながらご紹介していければなと思います。
※蓋の亀裂を本漆・本錫を用いて繕っております。
通常使用については問題ございません。
使い込む事でさらに鈍い銀色に育ちます。
強く擦ると錫が剥げてしまいますので、メラミンスポンジやたわしなどのご使用はお控えください。
その他、特筆すべき欠けや疵などなく良いコンディションです。
古い時代の物ですので神経質な方はご購入をお控えください。
size
直径:約5.8cm
高さ:約4.9cm
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